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執筆者の写真日本女性財団

無料のピル処方に関する詳細及び感謝

更新日:2023年1月5日



 

フェムシップ・ドクターと繋がった、ある大学生の手記です。



 以下が無料のピル処方に関する詳細及び感謝を書き連ねたものとなります。駄文で恐縮ですがお目通し頂ければ幸いです。


 私は小さいころから人より過敏なところがあり、少々虚弱体質です。耳が良いので耳障りな音を聞いてしまうと体調に響き、鼻もよく嫌なにおいをかぐと頭痛を出し、鼻血が出てしまうこともあります。

 そのような身体と付き合って過ごしている中で小学校5年生のころから始まった月経は、中学生になると月に一度腹部に耐えがたい激痛を伴うものへとなっていきました。時にはあまりの痛みに気絶することもあり、外にいるときに気絶したら、と怖くなりました。


 月経について保健の授業で教えてもらったことだけでは痛みについての知識を補完できなかったので、調べてみるとPMSの痛みにはビルが紹介されていました。母にビルの事を話してみると、母はビルを使ったことがなくよくわからないと言って、そこでこの話はうやむやになってしまいました。その後、家庭の問題が色々と積み重なり高校生の時に家を出て児童養護施設へと逃げ込みました。今は大学に自力で入り一人暮らしもしているため自立した生活を送っていて家族関係も改善されていますが、当時はとにかく離れて暮らす必要があり、施設に住み産婦人科に通っていました。PMSがつらいことを伝えると、ピルは自費になるため施設にいる今は難しいと思うのでそれとなく月経の期間を予期して痛み止めを飲んでおけば良いと言われました。依然としてその時から自分の産婦人科系の健康面に不安が残っていました。


 その様な経緯がある中で施設時代にお世話になっていたB4Sという団体のサービスでこちらのクリニック様にて検査の申込をするに至ったという形です。


 血液検査の結果報告のカウンセリングの際に、PMSの不安やピルのお話が出来たことが幸いでした。まさかその時にはピルを無料で処方して頂けるとは思っておらず、先生に「お金は大丈夫ですか」と聞いて頂き自分の境遇をお伝え出来て、本当に良かったです。今は大学に通いながらアルバイトをしており、奨学金は少しずつ切り崩して使っているため毎月の自由なお金はとても少なく、正直綱渡りのような生活です。アルバイトを入れすぎると体調を崩してしまうので、このクリニックに出会わなければ無理をしてピルを買うか買わずに我慢していたと思います。


 私のような、周囲の同い年と同じ社会でどうにかそれなりに頑張っている女性の苦労は中々周囲に気づいてもらえません。うかつに相談して付け込まれたら怖いので、たとえ近しい頼れる大人を持っていなかったとしても大して知りもしない大人に弱みを見せたり甘えたりもしません。おそらく私と同様の境遇で、一人懸命に生きている女の子は賢くて強い子たちばかりだと思います。そうでなければこの年齢まで悪い大人に自分の人生を邪魔されずに学問の道を進むことなど不可能だと思います。彼女たちは自分の弱さや苦労を周囲に見せない技術にあまりにも長けすぎていて、社会福祉の観点では重要視されにくい気がします。そんな女性たちにもっと安心できる場所やコミュニティが増えてくれることを願っています。ここにたどり着くまでに社会の悪さに足を引っ張られ嫌な経験を今もしている女の子たちにも、もちろんこれからは安全に楽しく暮らしてほしいです。


 私はこちらのクリニックでピルを無料処方してもらい、苦痛から解放され本当に恵まれています。この様な取り組みを行って頂き、本当に感謝しています。ありがとうございます。


 私の感想が少しでも女性の豊かな生活のために役に立てば嬉しいです。




Fさん 心が伝わってくるレポートをどうもありがとうございました。





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